自動車やバイクには、基本的には、速度やギアの回転数に応じて、クラッチを介してギアを変えないといけません。そのギアを変える操作を自動で行ってくれるのがオートマチックトランスミッション車、略してオートマ車と言われる自動車です。
オートマ車は、通常ATと略され、ギアの変更を自分で行うMT(マニュアル車)と区別されています。
普通自動車のオートマ限定免許は、1991年から始まりました。
運転免許証を取得する場合、どちらを選ぶべきか悩むこともありますが、近年ではマニュアルを選ぶよりオートマチック限定を選んだ方が、取得が簡単で費用が安く済むので、オートマチック限定で免許を取る人が多くなっています。
オートマチック限定で免許を取得すると、免許証には「普通車はAT車に限る」などと記載されます。
普通自動車のオートマ車の仕組みは、トルクコンバータ、変速機構、制御系から成っています。
エンジンの回転を、トルクコンバータを介して変速機構に伝達します。トルクコンバータは、動力の伝達を流体で行っているので、停止している状態でDレンジに入れてもエンストしません。
変速機構では、こうして伝達された動力でギアチェンジをします。変速機構の中のギアは一つではなく、いくつものギアが組み合わさっているものが2~3セット入っています。これらのギアの組み合わせで回転ギヤ比を調節して変速します。
これらのギアの組み合わせ制御は油圧で行われており、その油圧を制御系でコントロールしています。
こういった仕組みは歴史を追う中で改良されてきました。ひと昔前は、マニュアル車が主流でしたが、現在の普通自動車のほとんどはオートマ車となっています。また、最近ではトラックでもオートマ車が増えてきていますので、将来は大型車でもオートマ限定免許が出てくるかもしれませんね。